辛さと旨味のシーソーゲーム
しあわせの激辛「チキンカレー」
辛さと旨味のシーソーゲーム、しあわせの激辛「チキンカレー」!激辛で「幸せ」ってどういうこと?
果たして辛さで人は本当に幸せになるのか?
開発担当者の
涙ぐましい努力……
麻婆豆腐の開発担当である籏さんがおすすめしていたカレーの開発担当者・図師奈緒子(ずし・なおこ)さんも、なんと入社2年目で初めて抜擢されたとのこと。「若い感覚を生かしたい」という、今回のプロジェクトにかけるハウス食品の情熱を感じます
図師さん、よろしくお願いします!
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- カレー、すごく振り切った辛さでしたね。かなりの刺激で、さぞ辛いもの好きが作ったのかと思いきや……。
- (図師さん)
- 実は、辛いものは今までそんなに食べたことがなくて……。
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- えっ!それであの辛さを!?
- (図師さん)
- なので、開発中はこれが欠かせませんでした。
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- ラッシー!激辛ラバーには欠かせないお助けアイテムですね
3.25KMの激辛チキンカレー(調理例)
その手に握られているものは……
- (図師さん)
- 先輩から「辛いものを食べるときは、乳製品と一緒だと辛さが和らぐ」と聞きまして……。飲食店に行ったり、お取り寄せしたりと「激辛」と名の付くものをいろいろ食べて辛さを研究していたので、毎日のように飲んでいました。
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- このカレーは図師さんの努力の結晶なんですね
- (図師さん)
- ええ、でも、辛いものが得意じゃないからこそ辛さだけに走らずに客観的に研究できたんじゃないかとも思っています!
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- うぅ……拍手!
でました、
「企業秘密です」
今図師さんが奮闘の末に完成させたカレー。見事なまでに激辛に仕上がってはいますが、いったいどこに「幸せ」のスパイスが眠っているのか?探っていきます。
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- 今回は異なる辛さの特徴を持つ「4種の唐辛子」を使ったと聞きました。
- (図師さん)
- はい。後を引く辛さになるよう、コショウも隠し味に使っています。
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- そのほかのスパイスはどんなものを?
- (図師さん)
- 唐辛子の辛さに負けないようにクミンはしっかりめに入れました。詳しくは企業秘密なのですが……。
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- でました。もはや伝家の宝刀。つくづく企業秘密が好きなハウス食品さん。
- (図師さん)
- すみません。でも、スパイスに関するノウハウは、私たちにとって競争力の源泉ですから。
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- ですよね。
辛さと旨味のバランスを支えたのは……!?
でも、もう少しヒントをください!
- (図師さん)
- はい。今回の開発ではスパイスを加熱する時間や配合の順番を計算して、最もスパイスの香りが出るような手法で作っています。ただ、最初のうちは辛いだけのカレーになってしまって「辛さは十分だけど、旨みが足りない」っていう指摘をたくさん受けたんです。それで旨みを増やすと、今度は「辛みが足りなくなった」という声があがって、辛さと旨味のバランスには苦労しました。
旨味のバランスよし
チキン、ゴロゴロっと(調理例)
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- 突破口は何だったんでしょうか。
- (図師さん)
- タマネギとトマトです。「口に入れた瞬間は甘味を感じるけど、後からじわじわと辛くなる」という味の設計にするために、食感も風味も異なる野菜を入れてみたら理想の味に近づきました。
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- ひと口目は「あれ、意外といけるぞ……?」と思わせておきながら後から「きた~」となる辛さはそうやって出来上がったわけですね。でも、そのおかげで「美味しい!」→「辛い!」→「もっと食べてみよう!」のサイクルが完成されています。
食べてくれる人の顔を想像しながら……
甘みのポイントは
2種のチャツネ
図師さんが「後からじわじわ辛くなる」設計にしたのは、まさに「幸せ」につながっていたというわけですね。
- (図師さん)
- あとは、マンゴーとタマネギのチャツネも入れて深い甘みを出しています。
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- ちょっとインドカレーっぽさを感じるのはそこか~。
- (図師さん)
- なので、ごはんはもちろんですがナンと一緒に食べるのもおすすめです。
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- ナンですか! 家で準備するのはハードル高そうだな。
- (図師さん)
- ハウス食品からはナンミックスも出ていますのでぜひ合わせて楽しんでもらえたら!あとはラッシーも忘れずに準備してください(笑)。
「ハウス食品からは、牛乳と混ぜて作るラッシーも販売しています!」
甘みが絶妙な激辛3.25KMのチキンカレー(調理例)
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- 突然の宣伝!図師さん、ちゃっかりしてるな~。ところで、研究を通して辛いものは得意になりましたか?
- (図師さん)
- 「激辛」と謳う料理を見つけたらチャレンジしてみようという気持ちは沸くようになりました。でもまだまだ“辛初心者”なので、今回の「しあわせの激辛」シリーズでいくと、パスタソースの辛ボナーラが唯一、何とか食べられる辛さですね。
- ※インタビュー内容は開発当時のものです。
乳製品を片手に来る日も来る日も激辛と向かい合った図師さん。その努力を想像すると、より一層味わって食べたくなります。次回は図師さんお気に入りの辛ボナーラを紹介します。
- ※2020.12.16日現在